産後の膝痛の治し方

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産後の膝痛と治し方

 妊娠そして出産を終えて、産後の膝痛を訴えるママさんがたびたび話題になります。
 そこでここではそんな産後ママの膝の痛みについて、原因とその治し方について調べてみました。

産後の膝痛の原因は?

産後の膝痛の原因は?

 膝痛というと一般的に高齢者の疾患という意識が強いかもしれません。実際に膝の悩みは60代から急増しているという統計も多くあります。

 でも、妊娠出産世代は20代から30代、最近では高齢出産も増えていますがそれでも40代前半と、まだまだ若い現役世代の方達です。それなのに膝の痛みがあるとやっぱり不安になってしまいますよね。

 それでは、産後の膝痛の原因は一体何でしょう。代表的なものを以下に挙げます。

体重の増加

 妊娠すればお腹の赤ちゃんの分、嫌でも体重が増加します。その体重増加の負担が膝関節に無理を掛ける原因のひとつと言われています。

 近年の健康的な妊娠の指標とされているのは、臨月時で赤ちゃんの重さが3kg前後、羊水や胎盤の重さで1kgほど、さらに母体である母親の体重増加は4kg程度までと考えられています。つまり妊娠してから増えていいのは約8kgほど。

 8kgと言えば、2リットル入りペットボトルが4本ですから、確かにそれなりの重そうなイメージがありますが、実際には妊娠の間、8kg増加までに制限管理するのは意外と難しいものです。

 もちろん、お母さん(母体)それぞれのBMI(肥満の判定基準値)によって最適な増加量は違い、8kgは適正なBMI値であった場合なので、痩せ気味の人はもう少し太る方がいいし、BMI値が高い人は増加量は8kgより少なく抑えるように指導されます。

 一昔前は、元気な子を産むために兎に角たくさん食べなさいとお医者さんにも言われたものですが、現代の妊婦さんは非常に痩せている方が多くなりました。

 それでも8kgの負荷を常に支え続けると考えればやはり大変な事に変わりありませんね。

少ない筋力と関節の酷使

 女性はホルモンの影響から男性に比べて筋肉が付きづらい体です。ですが、妊娠中から出産後の1年ほどは幼い子供を抱えての生活を余儀なくされます。
 そのため関節を酷使してしまう傾向があり、特に体全体を支える膝関節に影響が現れやすくなります。

女性ホルモンの乱れ

 妊娠中は母体が胎児を受け入れる体に変わるために女性ホルモン(特にプロゲステロンとエストロゲン)の分泌が増加します。ですが、産後は増加していた女性ホルモンが一気に減少するので、その反動が体に現れやすくなります。

 そして関節痛も女性ホルモンの乱れが影響すると言われています。

ホルモンバランスの崩れから膠原病も

 膠原病(こうげんびょう)は自己免疫疾患(免疫機能が正常な細胞に反応してしまうこと)ですが、妊娠出産のホルモンバランスの崩れから膠原病を引き起こす可能性があります。
 そして膠原病の症状のひとつとして全身の関節の痛みが高頻度に見られます。

膝の痛みの対処法として

 産後の膝痛の原因を挙げてみましたが、その第一の対処法としては“無理をしない”という事です。

 更年期障害のように女性ホルモンが徐々に減少してしまうのと違い、産後のホルモンバランスは時間とともに落ち着いていきます。
 そのためまず無理に動かしたり我慢したりせず、安静を心掛けて膝に負担を掛けないようにしましょう。

 関節が炎症で熱を帯びている場合などは、氷嚢(氷袋)鎮痛消炎湿布剤などで患部を冷やすのも効果的です。
 そして割合は少ないですが産後の膝痛の原因として膠原病が挙げられますし、一週間経っても痛みが無くならないなど長期化する時は、速やかに産婦人科や整形外科を受診するのがおすすめです。

 また、筋力の問題など膝への負担が原因となっている場合は、筋肉をほぐして血流を良くする適度なストレッチ運動も非常に有効です。

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